「2×4(ツーバイフォー)工法」は、そのルーツである19世紀の北米で2インチ×4インチ(2×6は2インチ×6インチ)の木材が多く使われていたことから、そう呼ばれるようになりました。 『面』で構造体をつくっていく工法ですから、揺れや風といった外圧を面全体で受け止めることができるため、柱や梁といった『線』でつくる軸組工法よりも強度にすぐれた住まいを実現するだけでなく、気密性や断熱性にもすぐれています。
2×4工法の高い基本性能をそのまま受け継ぎながら、さらにメリットを進化させたのが2×6住宅です。その違いは壁の厚さ。1.5倍の厚壁で構成され、その違いは耐震、耐火、耐久性などの性能にも反映されるため、2×4のルーツである北米でも2×6住宅が増えてきています。
地震国・日本では、耐震性は住まいを選ぶ時の重要なポイントです。2×4、2×6工法は、床、壁、天井6面一体となった構造で揺れを面で受け止めることができ、鉄骨軸組工法で建てられた住まいと比較しても抜群の耐震性能を誇る住まいを実現します。1995年の阪神淡路大震災での後日調査では、被災地の2×4住宅のうち96.8%が補修をしなくても居住可能な状態であることがわかり、耐震性の高さが証明されています。
毎年、日本に大きな被害をもたらす台風。その強い風によって建物に大きな力がかかった時にも、2×4、2×6工法は強さを発揮します。というのもこの工法はもともと北米生まれで、巨大なハリケーンにも耐え得る工夫が施されているからです。例えば、ハリケーンタイと呼ばれるあおり止めの金物もそのひとつ。屋根と壁とをしっかりとつなぎ、強風に屋根が吹き飛ばされないようにしています。
北米の厳しい自然環境に耐えられるよう、改良を重ねられてきた2×4、2×6工法は、積雪にも強いのが特徴です。例えば、初期の頃に日本に渡ってきた、2×4工法の元になる建築物として、代表的な札幌の時計台。100年余の長い時を経てもなお、積雪の多いことで知られる北海道の気候の中で、今も美しい姿を残しています。
木造住宅は、湿気が大敵です。特に湿気の多い日本では万全の湿気対策が必要です。2×4、2×6工法では、まず含水率19%以下の乾燥した木材を構造体に使用したうえに、床下の地盤面には防湿シートを敷き詰め、地盤面からの水蒸気をシャットアウト。また、壁への断熱材使用で室内と室外の温度差をやわらげ、防湿フィルムを用いるなどして、結露の発生しにくい住まいを実現しています。さらに木材そのものの腐朽、カビの発生を防ぐ防腐・防蟻処理済みの木材を土台に使用するなど、二重・三重の工夫で住まいの耐久性を高めています。
「木は火に弱い」というイメージがありますが、ある程度の厚さ・太さのある木なら、むしろ鉄よりも火に強いと言えます。鉄は高温になると溶けてしまいますが、木は燃えると表面が焦げて炭化層をつくり、それが火を内部に入れない防御壁の役目をするのです。また、発火を大きく遅らせる効果を持つ石こうボードの使用、床や壁の内部には断熱材、さらに火の通り道をシャットアウトするファイヤーストップ構造など、独自の工夫で耐火性をさらに高めています。
※掲載写真の一部はカナダ林産業審議会より提供